nikoです。
昨夜はレギュラー出演中のラ・スイートでした。
おいでくださったお客様、ありがとうございました。
昨日もお誕生日の方がいらしてお祝いをさせていただきました!!
そして、お帰りの際にわざわざお声がけくださったお客様、ありがとうございました。
とってもうれしかったです。
さて、昨日はスーパーブルームーンの翌日だったこともあってムーン祭りでした。(笑)
月という言葉が入ってジャズの曲はたくさんあるので、意識して選んでみました。
ご一緒いただいたピアニストが”Moonlight in Vermont"を弾いてくれて
それがとても美しくて。
聴きながらふと思い出したことがあるので書いてみます。
数年前、ニューヨークに行った時のこと。
ニューヨークは2回目でしたが、ライブ観戦や買い物ばかりで
観光名所に行ってなかったので観光名所を巡ることに。
日本人向けのツアーに申し込みました。
現地に住んでいる日本人男性の運転する車で観光名所を短時間で回れるというもの。
参加者は私と20代後半か30代風の女性2人組の3人。
ツアーはアッパーウェストサイドから始まって、
ジョン・レノンの住んでいたダコタハウスを見てセントラル・パークへ。
ストロベリーフィールズのあたりで自由に散策することになりました。
私はツアーに参加してる2人組の後ろを歩いていました。
イマジンの記念碑(地面に埋め込まれたモザイク)の近くで小さな事件発生。
なんだこれ、意味わかんない、頭おかしいんじゃないのと言って小石を蹴っ飛ばして、笑いながら歩いていく2人。
何かなと思って見たら、
ピースマークの形に小石が並べられていた様子。
そしてその横に顔を真っ赤にして怒りに耐えている白人青年。
拳を握りしめて。
あ。これ、この人が作ったんだ。
わ、腹立つよね。
あの2人、どんだけ周りが見えてないんだ💦
思わず声をかけていました。
あなたがつくったの?
そうだ。
ここピースマークにぴったりの場所だもんね。
彼女たち、ピースマークの意味もここがどういう場所かも知らなかったんだろうね。
(思わず日本人として謝りそうになったが、私が謝る筋合いはないのでこらえる😅青年、ちょっと表情が和らぐ。)
私は日本から来たのですが、あなたはどこの人?
ニューヨーク?
僕はヴァーモントから観光に来たんだ。
ヴァーモント⁉️
行ったことないんだけど、ヴァーモントの月っていうきれいな曲があるよね!
うん!知ってるの?
州の歌だよ。
いいね、あんなきれいな曲が州の歌なんて!
きっとヴァーモントってとってもきれいな場所なんだろうなと曲を聞くたびに想像してます。
僕の住んでるところは山と森があって、自然が豊かだよ。
ああ、やっぱり!
いつか行ってみたいです。
じゃあ、私時間があるから行きますね。
さよなら、お話できてよかったです。
良い1日を!
あなたも!
少しでも気分が回復してくれてたらいいなと思いながらその場を離れました。
私が彼の気持ちを修復する義務なんてないんだけど。
振り返ったら、彼は壊れたピースマークをつくり直していて
それを見たら泣きたくなりました。
何の感情かいまだによくわからない(;^_^A
集合時間が来て2人と合流して、
ストロベリーフィールズがどういう場所か、
あなた達が何をしたか説明しようと思ったんだけど、やめました。
会話の様子を聞いていて、理解してもらえると思わなかったから。
この時、私自身は少しでも音楽のことを知っていて良かったと心から思ったのです。
いろんなものを与えてくれるだけでなく、
目の前にあるものと
そこにいる人の気持ちを理解するのに役に立ったから。
・・・と、バーモントの月を聴きながらこんなことを思い出していました。
あとね、つい最近経験したことで
日本人はほんとに謙虚なのか?
目の前のものを理解できないからといって、敬意を払えない人がいるのはなぜ?
なんてことも思い出しつつ。
自分はどうなのかな。
敬意を払ってるつもりでいても、
結果としてあの2人組と同じことしてないかなー、などとわが身もふりかえりながら。
人生で初めて聞いたMoonlight in Vermont"はエラ・フィッツジェラルド。
sycamoreシカモアという単語を初めて覚えたのもこの曲のおかげ。
シカモア:木の名前。日本語ではスズカケノキ。
ニューヨークヴォイセズのダーモンのアレンジを見つけちゃいました♡
美しいだけじゃなく、会話のようなかけあいが入っていて楽しいアレンジです。
聴き入ってしまいます。
アーマッド・ジャマルの演奏も素敵です。
今年亡くなっちゃいましたね。
ウィントン・ケリー。
短い演奏時間にこの曲の良さが圧縮されているみたいな演奏です。
久々にオタク度の濃いブログになってしまいましたかね。